【初心者向け】用途ごとのパソコンのスペック

パソコン
「パソコンのスペック表を見てもよくわからないなー」

と思っている人に、パソコンの用途ごとにどんなスペックが向いているのかを解説していきます。

この記事を読むと ・用途とスペックの合ったパソコンが選べる
・パーツに詳しくなれる

パソコンの性能はたった3つのパーツで決まります。

用途に適したパーツ選びというのは難しくありません。パーツの豆知識や、快適に作業をするためにあったほうがいいパーツも書いてありますので参考にしてみてください。

それらのパーツと用途がマッチしていれば,、後悔する買い物にはならないでしょう。

記事の内容 ・用途ごとのパソコンのスペック
・パソコンのクラス
・快適な作業をするために

時間がない人のために、記事の終わりに簡単なスペック早見表も用意しています。
ラインナップはこちら。

用途ごとのパソコンのスペック

パソコンの性能を決めるものはCPUグラフィックボードメモリです。

上記以外のパーツ(ストレージやマザーボードの接続端子など)は、外付けや変換コネクタを利用する手があります。

では、主要パーツの説明をしていきます。

CPU

主に処理速度やマルチタスク時の動作に影響する、コンピュータの頭脳。

IntelのCoreとAMDRyzenブランドが主流です。 Coreブランドは通常GPUが内蔵しているタイプRyzenブランドはGPUが内蔵していないのがデフォルトですので注意してください。

内蔵GPUとは CPUの内部にGPUがあるので、グラボがなくても映像出力が可能。 ただしグラボに比べ性能は貧弱なので期待はできない。 Coreは末尾に「F」がついていない、Ryzenは末尾が「G」シリーズが内蔵GPUつきのCPUです。

エントリーモデル ミドルレンジモデル ハイエンドモデル
CPU Core i3 / Ryzen3 Core i5 / Ryzen5 Core i7以上 / Ryzen7以上

グラフィックボード(グラボ)

映像の描画関係を引き受けるパーツ。

GPUの主流はNVIDIAGeforceAMDRadeonです。グラフィックボードを作っている会社は幾つもありますが、チップを製造しているのが上記2社になります。

GeforceのGTXとRTXの違い リアルタイムレイトレーシングを専用に処理するRTコアを持つモデルがRTXシリーズ。 GTXの一部もレイトレーシングできますが、よりリアルな映像にできても性能は変わりませんので過度な期待はしないほうがいいですよ。

グラボの数は多いですから、下表は例です。

エントリーモデル ミドルレンジモデル ハイエンドモデル
グラボ ナシ(CPU内蔵GPU GTX 1660Super(VRAM 6GB) / RX5000シリーズ RTX以上(VRAM 8GB以上) / RX6000シリーズ

メモリ

机の上とか作業机とかに例えられるパーツ。資料を机の上に置いて作業するということが、メモリの仕事であるデータの一時保存に例えられています。

メモリの容量が足りなくなるとストレージにデータを一時保存するので、どの用途でも8GBは最低欲しいラインです。

4GBのメモリがダメな理由 パソコンを起動してブラウザを開くだけでも3GBぐらいのメモリを消費しますから。 4GBしか積んでいないと、例えばクロームのタブを複数開くだけで動作が遅くなる可能性があります。

エントリーモデル ミドルレンジモデル ハイエンドモデル
メモリ 8GB 16~32GB 32GB以上(作業量による)

パソコンのクラス

パソコンは上記のパーツによって3つのクラスに分けられます。それぞれのクラスでパソコンの用途が違いますので、そこを説明していきます。

エントリーモデル

このクラスは安価な部類に入ります。

エントリーモデルのCPUと内蔵GPUで映像出力する構成が多く、GPUの性能を使う作業には向きません。 積んでいるメモリやストレージの容量も少ない傾向ですが、マシンパワーが(比較的)弱いかわりに少ない消費電力がメリット。

なのでグラボの性能がそこまで必要ない人と、ライトな作業しかしない人が適しているタイプ。

また省スペースのケースを採用している場合もありますが、小型やスリム型はエアフロ―(ケース内の空気の流れ)や拡張性を少し損なうので注意が必要です。

当てはまる用途 ブラウザゲームや2Dゲーム
・WEBブラウジング(動画視聴も)
・資料作成やブログ執筆
・簡単な動画編集

ミドルレンジモデル

このクラスが出来ることは広く浅く幅広くあるので、一般ユーザーの多くはこのクラスを選べば問題なく快適に作業できます。

・4Kの動画制作などマシンパワー的に難しい作業
・動画配信
・3DCADやモデリングソフト

とかをやるには設定をいじる必要がありますが。

ケースはミドルタワーやミニタワーがオススメです。 省スペースとは言えませんが、拡張性が高くパーツ交換がしやすくなりますから。

当てはまる用途 フルHDでのゲームや動画編集
・イラスト制作やプログラミング
・動画配信

ハイエンドモデル

このクラスは上を見上げるとキリがないため、この記事ではハイエンド下位ぐらいの説明にとどめます。

結論を言うと、消費電力と費用が高いかわりに大抵のことはサクサクできる

快適に、クオリティの高い作業をするならば周辺機器も揃えたいですね。 例えば、マルチモニターや片手用デバイス、カメラなどです。

ハイエンドの電源容量は最低でも750W(構成によりますが)は欲しくなります。 電源容量を調べるときは、ドスパラ電源容量計算(電源電卓)電源の選び方が便利ですので、参考にしてみてください。

買うときは、用途をはっきりさせてBTOなどカスタマイズできる店をオススメします。 人によってはオーバースペックなパーツ構成というのが出てきますから。

ケースはミドルタワーかフルタワー(高性能なグラボのサイズや内部のエアフロ―のため)になるので、場所は取ります。 後々のためにも、
・設置個所
・ケーブル類のまとめ方
・掃除がしやすいかどうか
などを考えておいた方が楽になります。

マルチモニターをすると更に場所が必要になりますし、掃除は定期的にしましょう。

当てはまる用途 ・4Kでの3Dゲームや動画編集
・データ分析
・3DCADや3Dモデリング(パーツ多め)
など多岐にわたります。

快適な作業をするために

作業を効率化する方法のうち、基本的なストレージや片手用デバイスについて解説します。

ストレージ

ストレージは2種類。 SSDとHDDです。 M.2 SSDとかSATA SSDとかありますが、重要なのはそこではありません。SSDとHDDでは特色が違うということが大事です。

なので、両方の特徴を説明します。

種類 特徴
SSD データの読み書きが高速なため、OSや使うソフトを入れることで起動や処理速度が速くなる。HDDに比べ容量あたりのコストが高いので大容量のデータ保存には向いていない。
HDD データの読み書きは低速だが、大容量のものを買っても安いため動画などのサイズが大きいデータを保存するのに向いている。 SSDに比べ衝撃に弱い。

片手用デバイス

クリエイティブな作業をしているとショートカットキーを多用しますが、キーボードだとキーカスタマイズしても手を大きく動かさなかったりしませんか?

そんなときに便利なのが片手用デバイスです。

例えば、やり直し(Ctrl + Zキー)など複数のキーを1つのキーに割り当て素早く何度も押せたり、デバイスがコンパクトなので手をあまり動かさなかったりとメリットが大きいです。 これが有るのと無いのとでは作業効率がかなり違います。

まとめ

いかがでしたか?

用途ごとにパソコンのクラスは大体決まってきます。CPU、グラボ、メモリのことを知っておけばカスタマイズするときも楽になるので是非覚えていってください。

表にまとめると、

エントリーモデル ミドルレンジモデル ハイエンドモデル
CPU Core i3 / Ryzen3 Core i5 / Ryzen5 Core i7以上 / Ryzen7以上
グラボ ナシ(CPU内蔵GPU GTX 1660Super / Radeon 5000シリーズ RTX以上 / Radeon 6000シリーズ
メモリ 8GB 16~32GB 32GB以上(作業量による)

パソコンで快適に作業をするために、用途とスペックが合っているものを買えるようにしましょう。

パソコンは安い買い物ではないですからね。 補足情報として、スペック表をみるときは接続端子は確認するようにしてください。 usb type-Cは付けられるか、マルチモニターは出来るかなどです。